展示ケースに掲示されている番号に合わせてご視聴ください。
美術館内ではイヤホン等を使用するか、ボリュームを下げてご利用ください。
FREE Wi-Fiをご利用ください。 SSID:Venetian_Glass_Museum

1.はじめに

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1.はじめに

2.アヴェンチュリン・マーブル・グラス碗

(17世紀|ヴェネチア)

こちらはマーブル模様のガラスにアヴェンチュリン・グラスの欠片を熔着した作品です。色ガラスを使って縞瑪瑙や玉髄などの石の模様を表し、更に表面のアヴェンチュリン・グラスの斑点によって、砂金のような輝きを放っています。
大理石や瑪瑙を模したガラスは古代から作られてきましたが、ヴェネチアでは15世紀にガラス職人の名工アンジェロ・バロヴィエールによって、マーブル・グラスが発明されたと伝えられています。
他の時代のマーブル・グラスは数種の色ガラスを混ぜ合わせて作られます。一方、15世紀ヴェネチアのマーブル・グラスは、色ガラスの中に混入させた銀イオンの効果によって、光を透過すると、多彩なマーブル模様が深い赤色に変化します。このためヴェネチアのマーブル・グラスは、紅玉髄を意味する「カルチェドーニオ」とも呼ばれています。

2.アヴェンチュリン・マーブル・グラス碗

(17世紀|ヴェネチア)

こちらはマーブル模様のガラスにアヴェンチュリン・グラスの欠片を熔着した作品です。色ガラスを使って縞瑪瑙や玉髄などの石の模様を表し、更に表面のアヴェンチュリン・グラスの斑点によって、砂金のような輝きを放っています。
大理石や瑪瑙を模したガラスは古代から作られてきましたが、ヴェネチアでは15世紀にガラス職人の名工アンジェロ・バロヴィエールによって、マーブル・グラスが発明されたと伝えられています。
他の時代のマーブル・グラスは数種の色ガラスを混ぜ合わせて作られます。一方、15世紀ヴェネチアのマーブル・グラスは、色ガラスの中に混入させた銀イオンの効果によって、光を透過すると、多彩なマーブル模様が深い赤色に変化します。このためヴェネチアのマーブル・グラスは、紅玉髄を意味する「カルチェドーニオ」とも呼ばれています。

3.ドルフィン形脚赤色コンポート

 (19世紀|ヴェネチア)

こちらは、表面に金箔を熔着した愛らしいドルフィン形の脚と、赤い色の杯が特徴的な果物入れです。
ヴェネチアでは色ガラスを作るために、金属酸化物をガラスの原料に混ぜ込むことで、およそ3万色もの色彩表現を可能にしたと言われています。
一口に赤いガラスと言っても、混ぜ込む金属酸化物の種類や配合によって、血液のような濃い赤から、オレンジに近い明るい赤までその色彩は様々です。中でも、この作品のようなピンクがかった鮮やかな赤を発色させるには、発色剤として金が使用されました。
この色調のガラスは、日本では金赤ガラス、西洋ではルビー・グラスと呼ばれています。こちらの作品は、モールと呼ばれる型を用い、器の表面に菱形の模様を付けて膨らませることで、まさにカットを施したルビーのような煌めきを表現しています。

3.ドルフィン形脚赤色コンポート

 (19世紀|ヴェネチア)

こちらは、表面に金箔を熔着した愛らしいドルフィン形の脚と、赤い色の杯が特徴的な果物入れです。
ヴェネチアでは色ガラスを作るために、金属酸化物をガラスの原料に混ぜ込むことで、およそ3万色もの色彩表現を可能にしたと言われています。
一口に赤いガラスと言っても、混ぜ込む金属酸化物の種類や配合によって、血液のような濃い赤から、オレンジに近い明るい赤までその色彩は様々です。中でも、この作品のようなピンクがかった鮮やかな赤を発色させるには、発色剤として金が使用されました。
この色調のガラスは、日本では金赤ガラス、西洋ではルビー・グラスと呼ばれています。こちらの作品は、モールと呼ばれる型を用い、器の表面に菱形の模様を付けて膨らませることで、まさにカットを施したルビーのような煌めきを表現しています。

4.船形水差

(16世紀中頃|ヴェネチア)

こちらは透明なガラスで制作された船形の装飾水差。古代から、天然の素材を基に作られていたガラスは、含まれる不純物による発色が原因で、決して無色透明ではありませんでした。
ヴェネチアでは13世紀末頃にこの不純物による発色を抑えるために、脱色剤として二酸化マンガンを添加して無色透明なガラスを作り出し、より芸術的な作品へと昇華させていきました。この船形水差も、装飾に少量の色ガラスを使用し、透明さがより引き立つように工夫されています。
船のモチーフは、遠方からの富を運ぶ象徴として人気があり、カトラリー入れなどで貴族たちの宴席を華やかに彩っていました。船形の水差は 1512年にアルミニア・ヴィヴァリーニが制作したのが始まりと言われ、 その後も水の都ヴェネチアならではのモチーフとして作られ続けました。

4.船形水差

(16世紀中頃|ヴェネチア)

こちらは透明なガラスで制作された船形の装飾水差。古代から、天然の素材を基に作られていたガラスは、含まれる不純物による発色が原因で、決して無色透明ではありませんでした。
ヴェネチアでは13世紀末頃にこの不純物による発色を抑えるために、脱色剤として二酸化マンガンを添加して無色透明なガラスを作り出し、より芸術的な作品へと昇華させていきました。この船形水差も、装飾に少量の色ガラスを使用し、透明さがより引き立つように工夫されています。
船のモチーフは、遠方からの富を運ぶ象徴として人気があり、カトラリー入れなどで貴族たちの宴席を華やかに彩っていました。船形の水差は 1512年にアルミニア・ヴィヴァリーニが制作したのが始まりと言われ、 その後も水の都ヴェネチアならではのモチーフとして作られ続けました。

5.コア・グラス香油瓶

(紀元前6世紀~紀元前5世紀|東地中海沿岸域)

古代ギリシアの「アリュバロス」という器を基に作られた球形のガラス容器で、古代の人々は香油という、香りのついた油を入れて使ったと考えられています。
コア・グラスは紀元前16世紀頃、今から3500年程前に始まった最古のガラス製法の1つです。金属棒に耐火粘土でコアと呼ばれる芯を作り、その周りに熔けた色ガラスを巻き付けて成形します。そして冷ましてガラスが固まったのち、内部の耐火粘土を掻き出して器に仕上げます。
この製法で大きなガラス器を作ることは難しく、小さなガラス器は宝石と同等にみなされ、王や一部の権力者のみが所持できる貴重品だったのです。こちらの展示作品は、2500年以上の時を経た今でも、当時のままの色彩を伝える歴史的価値の高い逸品です。

5.コア・グラス香油瓶

(紀元前6世紀~紀元前5世紀|東地中海沿岸域)

古代ギリシアの「アリュバロス」という器を基に作られた球形のガラス容器で、古代の人々は香油という、香りのついた油を入れて使ったと考えられています。
コア・グラスは紀元前16世紀頃、今から3500年程前に始まった最古のガラス製法の1つです。金属棒に耐火粘土でコアと呼ばれる芯を作り、その周りに熔けた色ガラスを巻き付けて成形します。そして冷ましてガラスが固まったのち、内部の耐火粘土を掻き出して器に仕上げます。
この製法で大きなガラス器を作ることは難しく、小さなガラス器は宝石と同等にみなされ、王や一部の権力者のみが所持できる貴重品だったのです。こちらの展示作品は、2500年以上の時を経た今でも、当時のままの色彩を伝える歴史的価値の高い逸品です。

6.点彩花文蓋付ゴブレット

(1500年頃|ヴェネチア)

コバルト・ブルーの素地に、点彩と金彩による文様が施された、蓋付のゴブレットです。ビザンツ帝国にみられる脚付坏の形と、シリアなどイスラム文化圏で用いられたガラス顔料によるエナメル彩技法が取り入れられています。地中海貿易で隆盛を極めたヴェネチア共和国と、その周辺国との交流を象徴する作品の一つと言えます。
元々こちらは、イタリア貴族のコレクションの一つでしたが、その後、ドイツの銀行家、ロスチャイルド家に伝えられました。
濃紺のガラスに、エナメル彩、金彩の装飾が施され、どっしりとした重厚な作りの器に見えませんか? しかしそんな視覚効果による見た目とは違い、坏の部分は吹きガラス技法で薄く膨らませて制作されています。まるで羽根のように軽いと表現される、ヴェネチアン・グラスの特徴を備えた作品です。

6.点彩花文蓋付ゴブレット

(1500年頃|ヴェネチア)

コバルト・ブルーの素地に、点彩と金彩による文様が施された、蓋付のゴブレットです。ビザンツ帝国にみられる脚付坏の形と、シリアなどイスラム文化圏で用いられたガラス顔料によるエナメル彩技法が取り入れられています。地中海貿易で隆盛を極めたヴェネチア共和国と、その周辺国との交流を象徴する作品の一つと言えます。
元々こちらは、イタリア貴族のコレクションの一つでしたが、その後、ドイツの銀行家、ロスチャイルド家に伝えられました。
濃紺のガラスに、エナメル彩、金彩の装飾が施され、どっしりとした重厚な作りの器に見えませんか? しかしそんな視覚効果による見た目とは違い、坏の部分は吹きガラス技法で薄く膨らませて制作されています。まるで羽根のように軽いと表現される、ヴェネチアン・グラスの特徴を備えた作品です。

7.レース・グラス樽形容器

(16世紀|ヴェネチア)

レース・グラス樽形容器。樽の形をした、珍しいガラス製容器。
器の内部に、氷が入っているように見えませんか? これは、熱したガラスを水で急冷することでひび割れた氷を表現する、アイスクラック技法を用いて作られた装飾です。そして器の周囲には、レースグラスを巻きつけて、樽にはめ込むタガを表現した装飾が施されています。
繊細で装飾的な造形に富んだヴェネチアン・グラスは、16世紀ヨーロッパの王侯貴族にとって、まさに羨望の的でした。王侯貴族たちは、宴席で人々を楽しませるために、誰も持っていないような器をガラス職人に作らせました。
この作品も、宴席などで酒器として使われた、そんな品の一つかもしれません。

7.レース・グラス樽形容器

(16世紀|ヴェネチア)

レース・グラス樽形容器。樽の形をした、珍しいガラス製容器。
器の内部に、氷が入っているように見えませんか? これは、熱したガラスを水で急冷することでひび割れた氷を表現する、アイスクラック技法を用いて作られた装飾です。そして器の周囲には、レースグラスを巻きつけて、樽にはめ込むタガを表現した装飾が施されています。
繊細で装飾的な造形に富んだヴェネチアン・グラスは、16世紀ヨーロッパの王侯貴族にとって、まさに羨望の的でした。王侯貴族たちは、宴席で人々を楽しませるために、誰も持っていないような器をガラス職人に作らせました。
この作品も、宴席などで酒器として使われた、そんな品の一つかもしれません。

8.トリック・グラス

(19世紀|ヴェネチア)

トリック・グラス。別名ジョークグラスと呼ばれるこの作品は、宴席などで来賓を楽しませる余興の一環として使われました。
トリックグラスには様々な種類がありますが、このトリックグラスは器の中にガラスの管が取り付けられています。この管が隠れる量の液体を注ぐと、管の中の空気が水圧で押し出され、管から繋がっている足の部分の穴を通って、器の外に液体が流れ出てしまう仕組みになっています。
ちょうど器の表面に巻き付けられた青い筋がメモリのようにも見えます。どこまでの量であればお酒が飲めるのか、そんなゲームをしていたのかもしれません。

8.トリック・グラス

(19世紀|ヴェネチア)

トリック・グラス。別名ジョークグラスと呼ばれるこの作品は、宴席などで来賓を楽しませる余興の一環として使われました。
トリックグラスには様々な種類がありますが、このトリックグラスは器の中にガラスの管が取り付けられています。この管が隠れる量の液体を注ぐと、管の中の空気が水圧で押し出され、管から繋がっている足の部分の穴を通って、器の外に液体が流れ出てしまう仕組みになっています。
ちょうど器の表面に巻き付けられた青い筋がメモリのようにも見えます。どこまでの量であればお酒が飲めるのか、そんなゲームをしていたのかもしれません。

9.点彩扁瓶

(16世紀|ヴェネチア)

一見すると白磁の器のように見えるこの作品。イタリア語でミルクを意味する、「ラッティモ」と呼ばれる乳白色ガラスで制作されています。表面には色ガラスを粉末状にして作ったエナメル顔料による点彩と、金彩で絵付けが施されています。
ヴェネチアの商人マルコ・ポーロが中国から持ち帰った磁器の美しさに魅せられ、14世紀頃のヨーロッパでは、白磁への憧れが高まっていました。そして15世紀後半、ヴェネチアのガラス職人たちは、ついに錫酸化物などを用いてガラスを白濁させ、白磁のような乳白色ガラスを作り出すことに成功します。
乳白色ガラスは模造磁器の制作のほか、16世紀に誕生したレース・グラス技法にも深く関わっています。職人たちは貴族の間で流行したレース編みをガラスで表現するために、乳白色ガラスを糸に見立て、繊細優美なレース・グラスを完成させました。

9.点彩扁瓶

(16世紀|ヴェネチア)

一見すると白磁の器のように見えるこの作品。イタリア語でミルクを意味する、「ラッティモ」と呼ばれる乳白色ガラスで制作されています。表面には色ガラスを粉末状にして作ったエナメル顔料による点彩と、金彩で絵付けが施されています。
ヴェネチアの商人マルコ・ポーロが中国から持ち帰った磁器の美しさに魅せられ、14世紀頃のヨーロッパでは、白磁への憧れが高まっていました。そして15世紀後半、ヴェネチアのガラス職人たちは、ついに錫酸化物などを用いてガラスを白濁させ、白磁のような乳白色ガラスを作り出すことに成功します。
乳白色ガラスは模造磁器の制作のほか、16世紀に誕生したレース・グラス技法にも深く関わっています。職人たちは貴族の間で流行したレース編みをガラスで表現するために、乳白色ガラスを糸に見立て、繊細優美なレース・グラスを完成させました。

以上8作品のご紹介でした。