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2024年02月02日(金)

ガラスの泉 LA FONTANA DI VETRO

ガラスの泉 LA FONTANA DI VETRO
(1996年|池原義郎・リヴィオ・セグーゾ)

「ガラスの泉」の中央にある作品「ナシタ」は生命の誕生というテーマを持つ、開きかかった透明の殻と内部の楕円形のフォルムによって構成されています。
この作品は、ヴェネチアを代表するガラス作家であるリヴィオ・セグーゾ氏が制作し、当美術館の設計者である池原義郎氏による大理石の噴水上に設置するという形で共同制作されたものです。
 

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2024/02/02 08:47 | 収蔵作品のご紹介

2024年02月01日(木)

収蔵作品のご紹介:点彩花文蓋付ゴブレット

点彩花文蓋付ゴブレット
(1500年頃|ヴェネチア)

この作品は、ビザンチン時代に作られていた黄金七宝製の聖餐坏の形式を採用しながら、装飾には、イスラム・グラスの技法である点彩と金彩が導入されており、15~16世紀のヴェネチアが地中海文化の混淆(こんこう)と熟成を成し遂げていた状況が表れている。坏身部は、濃紺のガラス素地が金彩で覆われ、その上から赤・白・緑・青色のエナメル顔料で、花文や点綴文様が施され、豪華なゴブレットに仕上げられている。
 

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2024/02/01 18:08 | 収蔵作品のご紹介

2023年12月22日(金)

収蔵作品のご紹介:聖ニコラウス文聖水瓶

聖ニコラウス文聖水瓶
(16世紀│ヴェネチア)

胴部両側にガラスのリボン装飾が付けられた聖水容器。表側にはサンタクロースのモデルである聖ニコラウスが司祭服姿で描かれています。聖ニコラウスは四世紀のトルコで司教を務めていた人物で、様々な伝説が残されています。なかでも、三人の貧しい娘を身売りから救うため、お金の入った袋を窓から家に投げ入れた話は広く知られており、その慈愛に満ちた姿から、子供たちにクリスマスプレゼントを届けるサンタクロースへと変化しました。
 

2023/12/22 07:29 | 収蔵作品のご紹介

2023年12月12日(火)

収蔵作品のご紹介:LE TRE GRAZIE (三美神)

LE TRE GRAZIE (三美神)
(1996年│ヴェネチア│リヴィオ・セグーゾ)

球体内部の三つの気泡は、光によって見る角度で変化する虹色の輝きを放っています。この作品には、純粋さや女性の優美さに対する作者の賛美の気持ちがこめられています。

 

2023/12/12 07:23 | 収蔵作品のご紹介

2023年12月02日(土)

収蔵作品のご紹介:人頭瓶

人頭瓶
(1世紀|出土地:東地中海沿岸域)
ローマ帝国領内で、ローマ時代に作られたガラス器物をローマン・グラスと呼ぶ。紀元前1世紀後半に、シリア海岸周辺で吹きガラス技法が発明されるとガラス製品の生産が容易になり、急速に各地に伝播した。この頃のガラス器の主要な用途の一つが香油瓶である。当時、香油には良い香りを身にまとい、乾燥から肌を守る他に、皮膚病や頭痛の鎮静効果もあると考えられていた。ローマ時代の香油瓶は雫型等の単純な器形から、作品のような人面型といった複雑な形も作られ、その色も黄や青、紫と多彩であった。
 

2023/12/02 12:35 | 収蔵作品のご紹介

2023年11月29日(水)

展示作品のご紹介:ペルシャン

ペルシャン
(1986年~|デイル・チフーリ)

「新しい形態の追求」から始まったこのシリーズは、古代のコア・グラスを思わせる渦巻き状の美しさとを合わせ持っています。
鋳型を使うことによって得られたガラスの厚みの変化が、模様に波状のアクセントを加えています。
作品そのものだけでなく、その作品が空間にどう働きかけるかということにも観点がおかれ、それぞれ違った大きさと形を持ったピースを一つのグループとして展示するというスケールの大きなシリーズに発展しました。

現代ガラス美術館 デイル・チフーリ展示室
https://www.hakone-garasunomori.jp/modern_glass/dale_chihuly/
 

2023/11/29 11:49 | 収蔵作品のご紹介

2023年11月15日(水)

収蔵作品のご紹介:レース服の少女

レース服の少女
(19世紀|ヴェネチア)
レースの服を身にまとった女性像。帽子やドレスは白いレース・グラスで作られ、清楚で上品な作品に仕上げられている。ふんわりと広がるドレスの袖やスカートは、女性の愛らしさが感じられる。

 

2023/11/15 11:26 | 収蔵作品のご紹介

2023年04月26日(水)

展示作品のご紹介:ミルフィオリ・グラス皿

ミルフィオリ・グラス皿
(1880年|ヴェネチア)

このモザイク・グラス皿は、南イタリア、カノッサの紀元前3世紀の墓より、カット・グラス皿や美しい双身坏ゴールド・サンドウィッチ・グラスなどとともに出土した名品の1点を、模作したものである。菊花文のモザイク・グラスの素地の所々に、金箔サンドウィッチの断片を配置して熔融しており、箔が原型をとどめていることから、鋭角的な方形状をなしている。


所蔵作品展:千の花咲くヴェネチアン・グラス~きらめく初夏の庭園~
https://hakone-garasunomori.jp/event/2023_millefiori.html
会期:2023年4月22日(土)~7月9日(日)
 

2023/04/26 12:33 | 収蔵作品のご紹介

2022年06月19日(日)

収蔵作品のご紹介:ミルフィオリ・グラス・ランプ

ミルフィオリ・グラス・ランプ
(1890~1910年|ヴェネチア|フラテッリ・トーゾ工房)

表面をつや消し加工したフラテッリ・トーゾ工房のテーブルランプ。柔らかな曲線と、パステルトーンの赤と白のムリーネのコントラストが特徴的である。ミルフィオリ・グラスの花器とランプは、20世紀初頭のフラテッリ・トーゾ工房の主力商品であった。
 

2022/06/19 09:10 | 収蔵作品

2010年02月06日(土)

収蔵作品のご紹介 メディチ家紋章文コンポート

メディチ家紋章文コンポート 
16世紀初 

エナメル彩を用いて、紋章と縁取りの点彩文様を描いたコンポートです。中央に描かれている紋章は、教皇を表す三層宝冠とメディチ家の赤い丸薬の紋章を組み合わせたものです。このコンポートが制作された16世紀、メディチ家は2人の教皇を輩出しました。そのどちらかの教皇就任を記念して、制作されたものと考えられます。

2010/02/06 17:48 | 収蔵作品のご紹介

2010年01月03日(日)

収蔵作品のご紹介 ドルフィン脚ワイングラス

ドルフィン脚ワイングラス
20世紀 
19世紀、イタリアの名門ガラス工房、サルヴィアーティ工房で、海棲生物シリーズが発表されます。水の都ヴェネチアを代表するような、イルカやタツノオトシゴなどのモチーフは、大変な人気を博しました。この作品に見られるように、現代においても、そのデザインは受け継がれ、いまなお人々に愛され続けています。

2010/01/03 17:35 | 収蔵作品のご紹介

2009年11月14日(土)

収蔵作品のご紹介 プレセピオ

プレセピオ
20世紀 ヴェネチア

イタリアでは、クリスマスが近づくとキリストの生誕の場面を表した人形(プレセピオ)が飾られます。様々な素材で作られるプレセピオの中でも、当館でご紹介しているのはガラスで作られたものです。レース・グラスやミルフィオリ・グラスなどヴェネチアを代表する技法を使い、巧みに表現しています。

2009/11/14 17:07 | 収蔵作品のご紹介

2009年10月14日(水)

収蔵作品のご紹介 レース・グラス鷲爪脚ゴブレット

レース・グラス鷲爪脚ゴブレット
17世紀初 ヴェネチア

坏身は繊細なレース・グラスで作られ、まるで壺のような形をしています。また、脚の部分には、鷲の脚のはく製が使われ、ガラスとはく製とを金具でつないでいます。異なる素材を組み合わせる事で、レース・グラスの優美さと鷲の持つ雄雄しさが際立ち、新たな魅力となって見る者を惹きつけます。

2009/10/14 12:18 | 収蔵作品のご紹介

2009年09月16日(水)

収蔵作品のご紹介 松笠形ランプ

松笠形ランプ
17世紀 ヴェネチア
松笠の形をしたオイルランプで、17世紀のイタリア、スペインで流行した卓上ランプの一つです。型にガラスを吹き入れて形を作っており、松笠部分の内側から赤色の塗装を施しています。火を灯すと赤褐色に輝いて、部屋の中を彩りました。

2009/09/16 10:15 | 収蔵作品のご紹介

2009年08月22日(土)

収蔵作品のご紹介 レース・グラス蓋付ゴブレット

レース・グラス蓋付ゴブレット
16世紀末~17世紀初 ヴェネチア

レース・グラスとは、乳白色と透明なガラスで様々ならせん模様のガラス棒を作り、それらを組み合わせることによって、美しいレース模様を表現したガラス器です。
この作品は、その優美な姿から、「ガラスの貴婦人」とも呼ばれています。

2009/08/22 10:47 | 収蔵作品のご紹介

2009年07月21日(火)

収蔵作品のご紹介 マーブル・グラス・デカンター

マーブル・グラス・デカンター 
16~17世紀 ヴェネチア

この作品は、マーブル(大理石)の模様をモチーフに作られました。様々な色が調和し、まるで本物の大理石のようです。また、この作品は、光を透かすと夕日のような美しい赤色に変化するため、カルセドーニオ(紅玉髄)とも呼ばれます。

 

2009/07/21 10:22 | 収蔵作品のご紹介

2009年07月01日(水)

収蔵作品のご紹介 ローマン・グラス

ローマン・グラス
1世紀 出土地 地中海
紀元前1世紀、鉄パイプの先に熔けたガラスをつけ、息を吹き込み形を作る、吹きガラス技法が発明されました。この技法をもとにローマン・グラスは生まれ、皿や器など日常のあらゆるものをガラスで作ることが可能になり、以降生産量が飛躍的に増えていきます。

2009/07/01 09:42 | 収蔵作品のご紹介

2009年05月28日(木)

収蔵作品のご紹介 ドラゴン・ステム・ゴブレット

ドラゴン・ステム・ゴブレット 

17世紀 ベルギー(アントワープ)

17世紀にヨーロッパで大流行し、ヴェネチアン・グラスのイメージを作り上げた特色ある脚(ステム)です。龍の形を模して作られているため、このような形の脚を持つものをドラゴン・ステムと呼びます。この作品は、同時期のアントワープ周辺で作られたファソン・ド・ヴェニスの典型例です。

2009/05/28 09:19 | 収蔵作品のご紹介

2009年04月23日(木)

収蔵作品のご紹介 点彩コンポート

点彩コンポート 
16世紀初 ヴェネチア
坏身の下部と台座の部分に稜線を施し、金彩と赤や青のエナメル彩で装飾されたコンポートで、初期ヴェネチアン・グラスの典型的なスタイルです。鱗文の金彩にはビザンチン文化の影響が、点彩技法にはイスラム・グラスの影響が見られ、ヴェネチアン・グラスの二つの起源が、見事に融合した作品となっています。

2009/04/23 09:05 | 収蔵作品のご紹介

2009年03月20日(金)

収蔵作品のご紹介 獅子形水差

獅子形水差
16世紀中頃 ヴェネチア
ヴェネチアのシンボルで、福音書記者 聖マルコを表す獅子を象った珍しい形の水差です。注ぎ口だった尾の部分と金属でできていただろう台座が欠失していますが、ヴェネチアの獅子らしい威風堂々とした姿をしています。同じ形で、レース・グラスで作られたものが、イギリスのジェームス・ロスチャイルドコレクションに収蔵されています。

2009/03/20 17:30 | 収蔵作品のご紹介

2009年02月25日(水)

収蔵作品のご紹介 TORO(雄牛)

TORO(雄牛)
1954年 ヴェネチア
パブロ・ピカソ デザイン
エジディオ・コスタンチーニ作
20世紀を代表する芸術家・ピカソは、ガラスという扱い難い素材にも関心を示し、エジディオ・コスタンチーニと合作で十数点のガラス作品を制作しています。「TORO」はその初期の作品で、闘牛の雄牛をイメージした作品です。

2009/02/25 17:23 | 収蔵作品のご紹介

2009年01月11日(日)

収蔵作品のご紹介 ブリゲッラ

ブリゲッラ
バロヴィエール&トーゾ
1950年代 ヴェネチア 
ブリゲッラとは、仮面をつけて演じられる喜劇 コメディア・デラルテのキャラクターの一人です。
まるで劇の一場面を切り取ったかのような生き生きとした姿は、今にも動き出しそうです。この人形を手掛けたバロヴィエール&トーゾ社は、19世紀よりヴェネチアン・グラスをリードしてきた由緒ある工房の一つです。

2009/01/11 17:10 | 収蔵作品のご紹介

2008年11月27日(木)

収蔵作品のご紹介 聖ニコラウス文聖水瓶

聖ニコラウス文聖水瓶
16世紀 ヴェネチア 
胴部両側にガラスのリボン装飾が付けられた聖水容器。表側にはサンタクロースのモデルである聖ニコラウスが司祭服姿で描かれています。聖ニコラウスは四世紀のトルコで司教を務めていた人物で、様々な伝説が残されています。なかでも、三人の貧しい娘を身売りから救うため、お金の入った袋を窓から家に投げ入れた話は広く知られており、その慈愛に満ちた姿から、子供たちにクリスマスプレゼントを届けるサンタクロースへと変化しました。

2008/11/27 16:13 | 収蔵作品のご紹介

2008年10月22日(水)

収蔵作品のご紹介 点彩扁瓶

点彩扁瓶
16世紀 ヴェネチア
ラッティモと呼ばれる乳白色ガラスの代表的作品で、中国の白磁器への憧れから、16世紀頃にガラス製の模造磁器として盛んに作られました。平たい瓶の器形は、聖地の聖水を汲んでくる巡礼瓶にその形式の源流があります。

2008/10/22 15:46 | 収蔵作品のご紹介

2008年08月19日(火)

収蔵作品のご紹介 船形水差

船形水差
16世紀中頃 ヴェネチア
ラッパ形の脚台の上に帆船形の坏身が付き、船首に注口が付けられている。船首と船尾には青と無色のガラス紐で作った網目状の帆がある。船尾の帆の先端には角笛状の飾りを付けている。
このような形式の船形水差はヴェネチアン・グラスの中でも人気の高い作品だったため17~19世紀にも類型作品が作られた。

2008/08/19 15:12 | 収蔵作品のご紹介

2008年07月15日(火)

収蔵作品のご紹介 ダイヤモンド・ポイント彫りレース坏

ダイヤモンド・ポイント彫りレース坏 
16世紀 ヴェネチア
レースの模様が刻まれ、脚部にはライオンの顔が型吹きされたコンポート。16世紀初めにヴェネチアから始まったダイヤモンド・ポイント彫りは、レースの美しいデザインを、ガラスに移しいれようとして生み出されたものです。ダイヤモンドの尖端を使って、ガラスの表面に細かい線を彫刻するため高度な技術を要します。

2008/07/15 14:45 | 収蔵作品のご紹介

2008年06月11日(水)

収蔵作品のご紹介 FAZZOLETTO(ハンカチ)

FAZZOLETTO(ハンカチ)  
1950年頃 ヴェネチア
パオロ・ヴェニーニ デザイン
フルヴィオ・ビアンコーニ 作 
二種類のレース棒を熔かし合わせて筒状に巻き取り、さらに熱を加え円盤状に拡げる。それを下向きにすると、このように、ハンカチの中央を持って吊り下げたような ひだのあるレース・グラスの鉢が出来上 がる。ヴェネチアン・グラスの伝統的技法であるレース・グラスの現代的展開として高く評価された作品。

2008/06/11 13:45 | 収蔵作品のご紹介

2008年05月07日(水)

展示作品のご紹介 レース・グラス角型酒器

レース・グラス角型酒器  
17世紀 ヴェネチア又はファソン・ド・ヴェニス 
2種類のレース棒を使って作られた、角型のレース・グラス瓶。口には金具の栓がつけられ、背に二箇所の紐通しが作りつけられている。ワインを入れる携帯用のボトルとして使われた。 ファソン・ド・ヴェニスとは、ヴェネチア以外の国や地域で作られた、ヴェネチア様式のガラス器のこと。

2008/05/07 13:31 | 収蔵作品のご紹介

2008年04月23日(水)

収蔵作品のご紹介 人物行列文壷

人物行列文壷  
1500年頃 ヴェネチア 
 
球形の胴部に、円錐形の首部、胴と一体化した高台部からなるコバルト・ブルーの小壷。上下部に点彩と金彩で縁どりを施し、胴部には白馬にまたがる天使や、イタリア・ルネサンス時代のコスチュームを纏った人々の行列が描かれている。
15世紀末頃より、エナメル彩技法の作品には人物表現が導入されるようになったが、この様な小壷に描いたものは珍しい

2008/04/23 13:20 | 収蔵作品のご紹介

2008年03月03日(月)

収蔵作品のご紹介 龍装飾コンポート

龍装飾コンポート
1880年頃
19世紀を代表するサルヴィアーティ工房の作品で、海棲シリーズと呼ばれる中の一つです。坏の両脇に龍の装飾がつけられ、全体にはモールと呼ばれる稜線模様が入っています。 
現代のヴェネチアン・グラスにドルフィンやドラゴン(龍の落し子)などの装飾が多く使われているのは、サルヴィアーティ工房のこのシリーズに由来しています。

2008/03/03 13:06 | 収蔵作品のご紹介

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