Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ

展示作品のご紹介:レース・グラス玉脚コンポート
(16世紀末~17世紀初|ヴェネチア)
直線レース棒と縄目レース棒を交互に組み合わせたレース・グラスのコンポートで、開口部に広い鍔が作られている点に特色がある。鍔広の開口部は、中に少量の珍味を入れる形式であるから、シュリンプ・カクテルや海鮮珍味を入れる器として作られたものであろうと考えられる。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品のご紹介:玉脚ゴブレット
(17世紀|ヴェネチア)
聖餐坏の器形から誕生したこの玉脚ゴブレットは、既に16世紀から登場しており、その形式は、ほとんど変わっていない。中空の玉を脚台と坏身との間に付け、台はラッパ状に開いて、台の外縁部を内側に折り返して、薄い台の接地部を補強する作りとなっている。この種のゴブレットは、水・ジュース・ワイン・カクテル等、様々な飲料に使えるように作られており、グラス類の中では最も使用頻度の高い器種であった。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:花弁文コンポート
(16世紀初|ヴェネチア)
ピエロ・ディ・コジモによる《聖母子》に描かれたガラス鉢と同様の、モール型による稜線が入っており、皿部、台部ともに緑に折り返しがある。無色透明なガラスに加え、開口部周辺は、鱗文を金彩で、点彩花文をエナメル彩で装飾した16世紀初期のヴェネチアン・グラスに特徴的な装飾がみられる。また中心部には、花弁を思わせる幾何学模様が金彩で施されており、その中に、赤、青、緑などの色の点彩花文が描かれている。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:ア・ステレ(星文)
(1942年|ヴェネチア|バロヴィエール&トーゾ│デザイン:エルコレ・バロヴィエール)
エルコレ・バロヴィエールが、1940年代にシリーズとして発表した「ア・ステレ」の代表作。無色のクリスタル・グラスの大きな花器に、熔着装飾で星文を表現し、その背景に小さな凹面カットを一面に施し、レンズ効果で星文が見えるようになっている。新しいガラス造形への過渡的な時期の作例である。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

開館30周年記念 特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス~箱根ガラスの森美術館コレクション~」
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで(会期中無休)
西洋絵画に描かれたヴェネチアン・グラスの数々を手がかりに、 その歴史をたどりながら、箱根ガラスの森美術館所蔵の名品を新たな視点から紹介します。
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/

展示作品の御紹介:ロック・クリスタル双耳瓶
(16世紀|イタリア|ヴェネチア)

水晶の塊から器、把手、台の部分をそれぞれ彫り出した後、カットやグラヴィールで花綱文、ロータス文等の文様を施して、金細工で接合した双耳瓶。水晶は永遠性や富と権威の象徴として、しばしば王者の装飾品の素材として使われた。とりわけ15世紀から16世紀のヨーロッパでは、水晶製容器は王侯貴族しか手にすることのできなかった高級品であった。この無色透明な水晶をガラスで再現するため、ガラス職人たちは精製や材料を工夫し、人類が追い求めてきたガラスを無色透明にする方法を発見した。その画期的な発明はガラス界のみならず、絵画の世界にも大きく影響を与えた。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:点彩花文蓋付ゴブレット
(1500年頃|ヴェネチア)

この作品は、ビザンチン時代に作られていた黄金七宝製の聖餐坏の形式を採用しながら、装飾には、イスラム・グラスの技法である点彩と金彩が導入されており、15世紀から16世紀のヴェネチアが地中海文化の混淆と熟成を成し遂げていた状況が表れている。坏身部は、濃紺のガラス素地が金彩で覆われ、その上から赤・白・緑・青色のエナメル顔料で、花文や点綴文様が施され、豪華なゴブレットに仕上げられている。蓋、坏身の下にある玉飾り、脚台部には、モール型によって吹き出した縦の稜線が作り出されている。なお、この作品は永くイタリア貴族の館に伝世された後、ドイツの銀行家ロスチャイルド家に伝えられていたものである。

展示作品の御紹介:人物行列文壺
(1500年頃|ヴェネチア)
コバルト・ブルーの小壺の胴部に、イタリア・ルネサンス時代のコスチュームを身にまとった男女と白馬に乗った天使、笛を吹く童子など合計34名の人物が歩いて行く姿が描かれている。15世紀末頃からエナメル彩技法の作品には、ヴェネチア派の画家の影響を受けて、人物表現が導入されるようになった。記念の祝賀図や祝祭図、記念坏としてふさわしい勝利の女神や神話図などを描いた祝坏形のものが多くみられる。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:獅子形水差

展示作品の御紹介:獅子形水差
(16世紀中頃|ヴェネチア)
ヴェネチアのシンボルである、獅子の意匠を採って、水差形に作り上げた珍しい作品。尻尾の部分が欠失しているが、尻尾が注口部となっている。もともと金属製の脚台が付けられていたと考えられるが、今は欠失している。この作品と同形のレース・グラスの作品が、イギリスのジェームス・ロスチャイルド・コレクションに1点所蔵されている。ロスチャイルド・コレクションには、金属製の宝冠(後補)が付けられているが、この作品には、当初のままのガラス宝冠が付けられている。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:龍装飾水差

展示作品の御紹介:龍装飾水差
(19世紀|ヴェネチア)

パリ・ルーブル美術館に所蔵される《田園の奏楽》に描かれた女性が持つ水差の類型の水差で、把手は龍の形状となっている。画中の水差は透明であるが、この作品はアヴェンチュリンのレース・グラス棒と水色ガラス棒を交互に配したレース・グラスで作られている。脚は金箔熔着したホローノップ、台は坏身と同じパターンで作られている。龍は、無色透明ガラスに金箔熔着、縦モールをつけて形作られており、赤い舌、黄色に黒い目玉がつけられている。開口部は外側に、台の縁は底側にそれぞれ折り返してある。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで(会期中無休)

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箱根ガラスの森美術館は、緑豊かな箱根仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門の美術館です。

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