Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ

展示作品の御紹介:人物行列文壺
(1500年頃|ヴェネチア)
コバルト・ブルーの小壺の胴部に、イタリア・ルネサンス時代のコスチュームを身にまとった男女と白馬に乗った天使、笛を吹く童子など合計34名の人物が歩いて行く姿が描かれている。15世紀末頃からエナメル彩技法の作品には、ヴェネチア派の画家の影響を受けて、人物表現が導入されるようになった。記念の祝賀図や祝祭図、記念坏としてふさわしい勝利の女神や神話図などを描いた祝坏形のものが多くみられる。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:獅子形水差

展示作品の御紹介:獅子形水差
(16世紀中頃|ヴェネチア)
ヴェネチアのシンボルである、獅子の意匠を採って、水差形に作り上げた珍しい作品。尻尾の部分が欠失しているが、尻尾が注口部となっている。もともと金属製の脚台が付けられていたと考えられるが、今は欠失している。この作品と同形のレース・グラスの作品が、イギリスのジェームス・ロスチャイルド・コレクションに1点所蔵されている。ロスチャイルド・コレクションには、金属製の宝冠(後補)が付けられているが、この作品には、当初のままのガラス宝冠が付けられている。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで (会期中無休)

展示作品の御紹介:龍装飾水差

展示作品の御紹介:龍装飾水差
(19世紀|ヴェネチア)

パリ・ルーブル美術館に所蔵される《田園の奏楽》に描かれた女性が持つ水差の類型の水差で、把手は龍の形状となっている。画中の水差は透明であるが、この作品はアヴェンチュリンのレース・グラス棒と水色ガラス棒を交互に配したレース・グラスで作られている。脚は金箔熔着したホローノップ、台は坏身と同じパターンで作られている。龍は、無色透明ガラスに金箔熔着、縦モールをつけて形作られており、赤い舌、黄色に黒い目玉がつけられている。開口部は外側に、台の縁は底側にそれぞれ折り返してある。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで(会期中無休)

展示作品の御紹介:レオナルドの花器(再現作品)
(2026年|ヴェネチア|ダヴィデ・フイン)

レオナルド・ダ・ヴィンチの《カーネーションの聖母》に描かれた花器の再現作品。絵画が描かれる20年程前、ヴェネチアのガラス職人アンジェロ・バロヴィエール(1400-1460)が水晶のような高水準の無色透明なガラス「クリスタッロ」を発明し、諸外国まで名声を轟かせた。《カーネーションの聖母》に描かれているガラス器は現在見つかっておらず、当時レオナルドは、世に聞こえる「水晶のごとく無色透明なガラス器」を想像して描いたと推測されている。その点からダヴィデ・フインによる再現では、描写から制作方法を検討し、首部と胴体はそれぞれを吹いて成形し、その後、寸分違わず接合する高度な技法が用いられている。また特徴的な表面の凹凸模様はモール型を使用して、左右のS字状の把手は熔着装飾によって表現する伝統的なヴェネチアン・グラスの技法で制作している。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで(会期中無休)

展示作品のご案内
花鳥装飾レース・グラス蓋付ゴブレット(再現作品)
(2026年|ヴェネチア|ダヴィデ・フイン)

18世紀ローマで活躍したガブリエーレ・サルチの静物画《果物、クリスタルガラスと楽器》に描かれた蓋付ゴブレットの再現作品。再現にあたっては、ガブリエーレ・サルチの静物画のゴブレットと近い特徴を持つ、コペンハーゲン近郊のローゼンボー城所蔵の18世紀の装飾ゴブレットを参考にした。本作は描かれたガラスの器全体に用いられたレティチェッロと呼ばれる格子模様のレース・グラスを緻密に再現している。また蓋の上部とステムの描写をみてみると、繊細な孔雀の造形と青と白の色ガラスを用いた花の造形が施され、ゴブレットの至る所に技巧の限りが尽くされた作品であったことが分かる。現代のマエストロであるダヴィデ・フインが80cmを超える名作に挑み、みごとに再現した。

特別企画展「描かれたヴェネチアン・グラス」
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2026/
会期:2026年7月18日(土)から2027年1月11日(祝・月)まで(会期中無休)

特別企画展開幕

開館30周年記念 特別企画展
「描かれたヴェネチアン・グラス~箱根ガラスの森美術館コレクション~」
本日、7月18日開幕です。

展示作品のご紹介:龍形脚花器

展示作品のご紹介:龍形脚花器(ヴェネチア)
坏身と台にアヴェンチュリン・グラスを使い、脚部に龍の装飾を付けた花器。龍とその下の軸は無色透明のガラスを使い、龍の下には波状の水色のガラスが巻かれている。龍が首と脚を巻きつけて坏身を抱え、尾は軸に巻きついている。
アヴェンチュリン・グラスとは、17世紀に発明された技法で、一般的な作り方は、ガラスの原料に金属粉を入れて熔融すると、ガラスが冷めたときに、その金属の微粒子が光を反射して光る、というもので、まるで砂金で作ったかのようにキラキラと輝く。

シモツケ

庭園でシモツケが咲いていました。

展示作品のご紹介:龍装飾ドルフィン形水差
(19世紀|ヴェネチア)

龍の落し子の装飾がついたドルフィン形の水差。龍の落し子は無色透明ガラスで作られ、ピンク色の舌、中心が黒く周りが黄色の目がつけられている。ドルフィンは、緑色のガラスで作られ、ヒレ、口、頭部は無色透明に、金箔熔着のガラスで作られている。龍の落し子、ドルフィンとも縦モールがつけられ、金箔熔着されている。

2026年初夏 所蔵作品展:ヴェネチアン・グラスでみせる驚異の部屋
会期:2026年4月18日(土)から7月12日(日)
https://hakone-garasunomori.jp/event/2026_venetianglass_cabinetofcuriosities/

プロフィール

箱根ガラスの森美術館
箱根ガラスの森美術館
箱根ガラスの森美術館は、緑豊かな箱根仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門の美術館です。

〒250-0631
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
TEL:0460-86-3111
FAX:0460-86-3114

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