Blog 箱根ガラスの森美術館ブログ
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展示作品のご紹介:螺鈿細工四段重箱

螺鈿細工四段重箱
(江戸時代|日本│金子皓彦コレクション)
外側全面に貝片をまとう大型の四段重ねの重箱である。内は朱塗りである。この輝きはめでたい、豪華、華やかを演出してくれる。正月や誕生祝い、運動会や花見のほか、お祝いの赤飯を届けたりと重箱の出番は多かった。昭和30年代までは、まだ戦前の暮らしが引き継がれて多くの家に三段、四段、五段重ねの漆器重箱が見られた。その後、樹脂製の重箱があらわれると一段のものが普及し、取り扱いを気づかう漆器重箱は次第に姿を消していった。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:螺鈿細工蒔絵洋櫃

螺鈿細工蒔絵洋櫃
(桃山時代|日本│金子皓彦コレクション)
桃山時代から江戸時代始めの頃に、スペインやオランダのキリスト教宣教師や修道師が日本で西欧にない完成度の高い漆器を見て驚き注文したものと思われる。
かまぼこ形の上蓋は西欧では普通に見られるものであった。それに貝片を継げて区画し、なかに螺鈿と蒔絵で花樹や鳥獣の紋様を施している。獣は想像上のいわゆる霊獣である。
この頃の貿易を南蛮貿易と称し、ほかにキリスト教祭儀具や箪笥、箱類、机、西洋双六盤(バックギャモン)などの注文もあった。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:縞文イリデセンス・グラス皿

縞文イリデセンス・グラス皿
(1942年|ヴェネチア/ヴェニーニ工房/デザイン:カルロ・スカルパ)
1932年以降、ヴェニーニ工房で芸術監督に就任した建築家、デザイナーであるカルロ・スカルパ(1906-1978)の装飾皿。ラスター彩は虹のような光彩を見せることから、「イリデセンス(虹色の)・グラス」とも呼ばれる。表面にラスター彩が施されており、銀化した古代ガラスのように光の反射によって光彩を見せる。また透過光で見るとガラス素地の赤と青のストライプ模様が浮かび上がる。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:花器

展示作品のご紹介:花器
(1905年頃|ボヘミア/レッツ工房│町田市立博物館所蔵)
これまでの3点の作品と異なり、虹色に輝くガラス表面の上からさらに無色透明なガラスを重ねて仕上げている。「ティタニア」と名付けられたこの装飾技法は1905年以降に多用された。「フェノメーン」装飾などが高く評価され1900年にパリ万博でグランプリを受賞したレッツ工房は、その評価に甘んじることなく、購買者を飽きさせないように新しい装飾を多数生み出し続けた。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:花器

展示作品のご紹介:花器
(1900年頃|ボヘミア/レッツ工房│町田市立博物館所蔵)
ガラスは原材料の配合によって色が様々に変化するが、そのレシピは決して外部に漏れてはいけない企業秘密であった。現在では蛍光X線分析によってガラスがどのような元素によって構成されているかを知ることで、そのレシピを推測することが出来る。レッツ工房の作品は、地のガラスは鉛の含有量が少ないカリウム石灰ガラスで、表面の装飾には鉛や銀、スズが用いられていることが判明した。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:花器

花器
(1897年頃|ボヘミア/レッツ工房│町田市立博物館所蔵)
ヨハン・レッツ・ヴィトヴェ工房は、チェコ南西部のクラーシュテルスキー・ムリーン(クロスターミューレ)にあったガラス工房。19世紀末から20世紀初頭にかけて、金属酸化物をガラスに塗布し熱することで虹色の光沢をもたらすラスター彩技法を用い作品を制作した。ラスター彩技法自体はすでに多くのガラス製造業者に知られていたが、レッツ工房は独自の配合を開発し1898年に特許を取得している。また、工房オリジナルの装飾を「パピヨン」(蝶の意)や「フェノメーン」(現象の意)と名付け販売した。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」




特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
銀化した古代ガラス、ラスター彩ガラス、ヴェネチアン・グラス、螺鈿細工など約90点を展示。
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)まで
※2025年9月30日(火曜日) 施設整備のため休館いたします
展示作品のご紹介:花器

花器
(1902~1903年頃│ボヘミア、レッツ工房│町田市立博物館所蔵)
花弁に葉が巻き付いたような造形は、芸術作品の造形に植物や貝など自然物のモチーフを応用するアールヌーヴォー期の流行を反映している。デュッセルドルフ応用芸術美術館に所蔵されている類似の作品は口縁部が水平だが、この作品は花弁のように波状に加工され、より植物の造形に近づけられている。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:ドルフィン形脚赤色コンポート

ドルフィン形脚赤色コンポート
(19世紀|ヴェネチア/サルヴィアーティ工房)
ルビー・グラスと呼ばれ、金を用いて赤く発色させた金赤ガラスで作られたコンポート。金赤ガラスは17世紀初頭に出版されたアントニオ・ネリ(1576-1614)の『ラルテ・ヴェトラリア』( ガラス製造術)で紹介され、そのドイツ語訳を行なったヨハン・クンケルが実用化している。型吹きで菱形文が施された坏身は光を屈折させ、カットガラスのような輝きを放っている。坏身と台は、無色透明のガラスに金箔熔着し、ホットワークで制作された可愛らしいドルフィン形の脚でつながれている。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火)は施設整備のため休館いたします。
詳細:https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
展示作品のご紹介:螺鈿細工五段重箱

螺鈿細工五段重箱
(明治時代|日本│金子皓彦コレクション)
アワビの貝殻から精巧に切り出された貝片を用いた螺鈿細工の五段重箱。大小異なる貝片は均一な厚さに仕上げられ、茶色の漆で繊細に縁取られています。内側は黒漆で塗り上げられ、素材へのこだわりと職人技の精緻さが際立つ逸品です。
特別企画展「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工~」
https://hakone-garasunomori.jp/event/archive/exhibition_2025/
会期:2025年7月18日(金)から2026年1月12日(月・祝)
※2025年9月30日(火曜日) 施設整備のため休館いたします。
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